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仏様を考える その1


 一言で仏様と言っても、そのイメージされるものは様々です。しかし、大きく分けてみると、亡くなられたご先祖様などを指す場合と、釈尊を始めとする仏教の偶像崇拝の対象を指す場合があります。

 日本人にとっては、前者の仏様のイメージの方が強いかもしれません。しかし、当然のことですが、仏教の宗教としての目的は、菩提に達するということであり、その教えの解釈の結果として、亡くなられた方が仏様へと「成仏」するのです。

 言い換えれば、仏教において目指すところは、自身がどの理想の仏や菩薩に近づくかということであり、「成仏」はその過程の最終的な到達点ということになります。

 幸いにして、日本の仏教には多種多様な仏様が崇拝の対象として存在しています。インドから中国などを経て日本に伝来した仏教は、その行程で多くの神仏を受容してきました。その最たるものが、インドの仏様と日本の神々との習合ということになります。

 本稿では、日本における仏教の神仏を概観しながら、それぞれの尊格としての功徳などを再確認し、仏教という宗教の意義を考えていきたいと思います。


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