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仏様を考える その9


 日本という国土に限定した場合、如来の中で最も広まりを見せ、各所で信仰を集めているのが、阿弥陀如来です。

 阿弥陀如来は、無量の寿命を司る無量寿如来や、無量の光を放つ無量光如来とも称し、元は法蔵菩薩として修行を重ね、四十八の誓願をなし遂げて成仏し、西方極楽浄土を仏国土となす如来です。

 その本誓は、一切衆生を観察し尽す妙観察智という智慧を持ち、本性清浄なること蓮華の如くであることを説き、無量の長生と徳を与えるというものです。

 容姿は、赤黒色の袈裟を着け、印相は説法印、阿弥陀定印、来迎印の九品往生印を往生者の機根や信心に則して示します。姿勢も立像や結跏趺坐など様々です。

 日本では浄土教や念仏信仰の広まりと共に、その本願力を拠り所として、最も信仰される仏の一つとなりました。観音菩薩と勢至菩薩を脇侍とする阿弥陀三尊や、眷属に囲まれて極楽浄土から往生者のもとへ来迎する図など、多くの特徴的な姿があります。

 「南無阿弥陀仏」の称名を唱えれば、極楽浄土に往生し、来世には救われるという理解しやすい信仰は、特に現世にままならない生活を送る民衆に受け入れられ、正に希望の光となったということになります。

 真言:オン・アミリタ・テイセイ・カラ・ウン

 密号:清浄金剛


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