仏様を考える その6
- 2018年7月7日
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真言宗の教主である大日如来は、『華厳経』の教主である毘盧舎那(びるしゃな)仏が、更に理論的に発展を遂げたと考えられる如来です。毘盧舎那仏と言えば、奈良の東大寺大仏が有名です。「光明遍照」を意味する毘盧遮那に、「偉大な」を意味する魔訶(まか)を加え、魔訶毘盧遮那仏、つまり大日如来となりました。
密教では金剛界曼荼羅と大悲胎蔵生曼荼羅の両部曼荼羅を宇宙の真理と説きますが、それぞれの曼荼羅の主尊が大日如来となっています。仏の智慧である五智の中の法界体性智を具現化し、他の四智(大圓鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)の総体となる智慧を持ちます。
如来とは常楽我浄を具えた法身であり、宇宙の真理そのものであるため、顕教では『華厳経』の毘盧遮那仏のように、説法をおこなわないとされています。しかし、密教では法身である大日如来が説法をおこなう「法身説法」が説かれており、大日如来は密教の教主としての地位を確立するようになりました。なお、真言宗の中では、説法をおこなう法身の解釈が分かれています。
いずれにしても、大日如来とは大乗仏教の思想が成熟した密教の教主であり、宇宙の真理を体現する最高尊です。

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